気象庁が緊急会見を開き明日7月3日~4日にかけて熊本以南の九州地域は昨年大きな被害に繋がった西日本豪雨を上回る災害級の大雨になる可能性に言及した
「命を守らなければならない状況が迫っている」と表現するほど緊迫したものだった
明日1日の雨量が例年の7月に降る1か月分の雨量に達する可能性もあるとのことだ
それだけでも恐ろしい話である
昨年の西日本豪雨は地域に多少バラつきはあったが3日間雨が降り続けた結果あれだけの被害になったが、明日の九州南部は1日で昨年の西日本豪雨並みに降る可能性があるということだ
そして・・・奇しくも昨年の西日本豪雨も本格化したのは7月3日からだった
地球温暖化との関係は気象庁も明言できない状況だ
だが明らかに年々ゲリラ豪雨や災害級の大雨が夏に多くなっている
昔は夏の夕方前後に降る短時間の局地的通り雨のことは「夕立」というどこか情緒のある表現だったが、近年はすっかり「ゲリラ豪雨」という殺伐とした表現に定着してしまい、もう「夕立」という言葉はあまり聞かれなくなった
そして問題はゲリラ豪雨を上回り多くの犠牲者を生む災害級の大雨が近年増えていることである
大雨による洪水だけでなく水を含んで地盤がゆるくなった斜面による土砂災害も目立つ
これら災害が近年の7~8月に多発するようになった
そして台風も巨大化傾向でありこちらも今後は過去になったような被害を招く可能性が指摘されている
原因は地球温暖化かどうかは世界中の誰もが断言することは現時点ではできない
だがあくまでも「可能性が大」であることは既に多くの人間が感じていることだ
単純に気温や海水温が上がれば前線や雨雲を生む暖かく湿った空気が流れやすくなる
近年日本は夏場の湿度が高くなってきているという指摘まで出てきている
これも「暖かく湿った空気」が南海上から日本に流れ込んでいると考えることもできる
今後も過去に例を見ない災害がどんどん増えると多くの識者が予想している
その一環として明日7月3日~4日の九州南部の大雨に大きな危険が懸念されているわけだ
1年前の西日本豪雨の教訓もあって気象庁も敢えて危機を強調した
そこまでの災害にならないかもしれないが危険がある以上は事前に警告することは良いと思う
過去の日本で大きな犠牲者を出した災害時に事前から危険を啓発していたことはあまりなかった
それを考えると今回気象庁が事前に危険を啓発したことは英断だったと思う
九州南部だけでなく前線の通り道になりやすい高知県や和歌山県など西日本の太平洋側も注意が必要だろう
年度によって多少違いはあっても概ね年間降水量ランキングでは九州南部(宮崎・鹿児島)と高知県・和歌山県・静岡県などは常に上位を占めている
基本的に雨雲も台風も通りやすい地域である以上明日はこれらの地域も注意が必要だ
雨の様子から危険を察したら早めに避難することはもちろん、そこまでの雨じゃなかったとしても河川や水田(用水路)を見に行くような自殺行為はくれぐれも控えるべきである
昨年のような被害が発生しない事を心より願う
特に熊本は近年は地震を含め災害続きだけに尚更である