説得すること
自分の思うとおりに人を動かすことは
本当に難しい。
例え相手のためを思って説得しても
意見に応じてくれないか
話さえ聞いてくれないことがほとんどだろう。
- 病院に行って検査してもらうように言っても応じてくれない
- 生活習慣を改めるよう言っても応じてくれない
- 「勉強しなさい」と言っても応じてくれない
- ギャンブルをやめた方が良いと言ってもやめてくれない
このようにいくら言っても応じてくれないどころか
言うことで怒られたり憎まれたりすることさえあるだろう。
結論として人を説得して動かすことは
“やるだけ無駄”ということだ。
大事なことは“気づかせる”こと
いくら言っても応じてくれない聞く耳をもたない相手に
無理矢理話を聞かせて言う通りに従わせようとすれば
相手は余計意固地になって従わなくなるだけで逆効果。
そういう相手にはまず
・応じることでどんな素晴らしい未来があるか
・応じないことで将来どれだけの大損や危険や絶望が待っているか
↑のどちらか
できれば両方を気づかせる必要がある。
しかし聞く耳を持っていない相手に
それをストレートに伝えてもやっぱり話を聞いてくれない。
そんな時はどうするか?
まずは相手の意思を尊重して共感する
相手の考えが違うと思っていても
そこを頭から否定すれば
相手は強い反発心を持ってしまう。
人間は自分の意見や信念が挑戦されると
防衛的な態度を取る傾向がある。
これを防衛的バイアスと呼び
相手の意見を変えようとする試みが
むしろ相手の意見を強化してしまう結果になってしまう。
そして人間は天邪鬼気質があるから
「そんなことはやめろ」
と言われれば余計にそれをやりたくなる。
逆に「~をやれ」と言われれば
反発して頑なに拒否してしまう。
人間の持つその性質を理解した上で
相手の耳をこちらに向けるためには
まず信頼関係を構築しなければならない。
これは家族や友人や恋人同士であってもそう。
そういうい関係でも「説得」などほとんど上手くいかないものだから。
まずは信頼関係ありき。
そのためには相手の考え・主張・行動に
まずは共感・尊重の姿勢を示さなければならない。
それをすることでようやく相手は
こちらのことを「仲間(味方)」と認識して
心を開いてくれる。
「ダイバーシティ」の考えにも通じるけど
いろんな考えがあるということは認めなければならないし
明らかに間違ったことをしていると感じていても
なぜそういう考えや行動に至ったのか
その背景を察してあげる必要もある。
共感は人間関係を円滑にして
相手の心を開かせる最強の武器だ。
「共感力」を鍛えている人は
最強の「人たらし」になれる。
ストーリーで説明する
相手の心を開かせ
話を聞いてもらえる状況になったら
・応じることでどんな素晴らしい未来があるか
・応じないことで将来どれだけの大損や危険や絶望が待っているか
↑を伝える段階になるけど
これを文字通り「説明」するよりは
「良い未来」と「悪い未来」で
それぞれのストーリーを作って
語り聞かせてあげることで
“気づかせる”ことが可能になる。
子どもに本を読んであげる感覚で
「これは知り合いの話なんだけど」という切り出しで
その人物がどうなったか
良い未来と悪い未来の両方のストーリーを聞かせればいい。
実際にモデルと実例があれば自分で考える必要もなく
その話をそのまますればいい。
ネット上で探しても出てくる可能性は高い。
ストーリーにして話すことで
「無理矢理説得されてる」感をかき消すことができる。
人間は「自分で気づく」プロセスを経た上で
「自分で決断したい」性質がある。
だからこそ説得でなく“気づかせる”ことが重要になる。
理屈でいくら丸め込んでも意味がない。
人間は感情の生き物だから
まずはその“感情”に寄り添うことから始めよう。