アドレスホッパーとは何か?その意味について
世界一受けたい授業で「アドレスホッパー」という生き方が特集された。
元々は「アドレスホッピング」という言葉があり、
これは「住所を持たずに日本中・・・いや、世界中を根無し草のように放浪しながら生きる自由人」みたいな意味。
つまり、「アドレスホッパー」とは「アドレスホッピング」をしている人のことを指す。
「hopper(ぴょんぴょん飛び回る)」の意味通りに、住所をホッピングしてる人とイメージするとわかりやすい。
「ドリフターズ(drifters/漂流者達・流れ者達)」や「バガボンド(vagabond/放浪者)」と似たような意味でもある。
しかし、これだとなんだか貧しいその日暮らしみたいなマイナスイメージで、
まさに「ドリフ大爆笑」のコントのような印象を抱いてしまうが、
アドレスホッパーは「世界中どこにいても食っていける力」がある人のことを指すわけで、
金を貯めてバックパッカーとか自転車世界一周するとかの話とは類が違うわけだ。
今強く求められている「会社に頼らず自分の力で稼ぐ」力を持っている人たちということ。
会社など「職場」がある場所で仕事をしなくても生きていける人たちのことだ。
なんとなく「山奥ニート」ともベクトルが似通ってる感じもある。
アドレスホッパーの仕事は何か?
当然気になるのはアドレスホッパーの仕事だろう。
何やって収入を得てるのかということ。
大ヒット曲や小説や漫画でも生み出した印税長者でもない限り仕事をしなきゃ金は得られない。
あるいはFXや仮想通貨で一生遊んで暮らせる金を稼いだとかね。
あるいは農家のような季節労働者が、オフシーズンにアドレスホッピング生活を楽しむケースも!
しかし大半はそんなもんじゃなく、ネットビジネスによる収入なのが現状。
ネット環境さえあればできる仕事で稼げている人たちがいる
- Webライター
- アフィリエイト
- 動画配信(YouTube/BuzzVideo/ライブ配信アプリ等)
- プログラマー
- デザイナー
- WEB制作
- 漫画・イラスト作成
- 情報発信ビジネス
- スキルシェア
- インフルエンサー
- チャットレディ
- テレホンレディ(愚痴聞き・モーニングコールなど含む)
他にもまだまだ挙げてたらキリがないけど、
こんなことをしてる人たちが大半だ。
そして、番組内でも触れられたようにテレワークやリモートワークが推進され、
仕事がどこでもできるようになった会社員の参入も3月以降急増しているのが現状。
ネットビジネス屋以外でも「ノマドワーク」が可能になりつつあるわけだ。
- ・記事編集
- ・データ入力
- ・書類作成
- ・ファイリング
- ・マーケティング
- ・研究職
- ・作家
- ・コピーライター
- ・コンサルティング
わざわざ会社に出社しなくてもオンライン環境とPCさえあればできる仕事はかなり多い。
さすがに高校教師の例は学校に通える範囲内しか動けないから「いろんなところに住みたい」というものに近いが、固定した職場に縛られずに働ける環境が飛躍的に増加したのは事実。
暑い夏は北海道に住み、寒い冬は沖縄に住むという生き方が現実になりつつある。
さらに言えば、暑い夏はフィンランドに住み、寒い冬はプエルトリコに住むという生き方だって実現できる。
新時代の働き方(生き方)に繋がる可能性
ネットが普及する前なら考えられない生き方が、
ネットによって実現できたということになる。
地方をドサ回りして食べていくなんて、昔だったら役者一座や流しの歌い手とか芸能関係しかなかったんじゃないかなそーゆー生き方。
北島三郎だって元々はそこからスタートしたんだもんね。
長渕剛もやってたことあったとか言ってたっけか。
中州の怖い人に「きさん、どこのシャバで歌うとるっタイ!演歌ば歌わんかい!」と言われて、
「演歌は歌えません」と断ったらボコボコにされたとか。
そもそもあれは全国放浪してたとは違うか?
でも今でも流しの歌い手っているよね。
たまにテレビで特集されとった。
あとは全国各地でヒモになるくらいか。
今でもTwitterで常に「#ヒモ募集」とかやってるから応募すりゃ食わせてもらえるかもね(笑)
ただあれの半分くらいは詐欺だし、ガチで募集してても倍率高いし超絶若くて細くて(体重60㎏超えてたら“デブ”という世界らしい)可愛いイケメンじゃなきゃムリらしい。
ただ、それ以外にも番組で紹介されたように
教師とか料理人とかある。
なんか出張料理人とかカッコいいもんな。
変わったところではマジシャンとか芸人が各地の施設を巡りながら芸を披露して収入を得ていたりとかね。
ゲイは身を助けるってことか。
一芸とか手に職があると強いよね。
このオレなんて何1つ金になる特技なんてありゃしない。
素手でヘビを捕まえる方法くらいしかない。
ヘビハンターなんて金にもなりゃしねぇ。
沖縄のハブハンターなら金になるらしいけど。
せめて白蛇でも捕まえられりゃ金になるけど、そんなもんはぐれメタル以上に遭遇率低すぎてムリだしなァ。
ちきしょう。
アドレスホッパーの生活費
番組では月8万円で生活できるとかあるが、こればっかりはピンキリなのが現状。
全国各地に泊まらせてくれる友人がたくさんいるなら、出費は限りなく無料に近くなる。
そもそも同じ街の中で友達の家を“Day Tripper”みてーに渡り歩いてりゃ交通費すらかからない。
それこそ誰かのヒモにでもなりゃ尚更ラクな話だ。
それだって立派なアドレスホッピングだし。
人望や甲斐性がすべての側面もある。
でも、本来の「アドレスホッパー」は日本中を自由に旅しながら自由に生きる人を指すだろう。
そうなると宿泊場所は
- ホテル
- 旅館
- 民宿
- 民泊
- ネカフェ
- ゲストハウス
- ユースホステル
- 簡易宿泊所
- サウナ
- ウィークリーマンション
- リアル“田舎に泊まろう!”チャレンジ
- 野宿
など、それぞれの予算や収入によって選ぶことになるだろう。
ネットビジネスで稼いでいる人は月収100万円以上も普通にいるから、
毎日ホテル暮らしでも普通にやっていける。
大体平均は15万円ほど生活費にかかるという数字らしい。
この数字はおそらく稼いでいる人たちのホテル暮らしが数字をハネあげているわけで、
実際はもっとつつましくやってる人が多いだろう。
そもそも月15万以上かかるなら、どこかで部屋借りた方がずっと安上がりだし。
それならまだ山奥ニートも選択肢として考えた方が良いだろうし。
アドレスホッパー向け定額サブスクサービス(月額3万円から日本各地に住み放題)もある!
番組内では宿泊施設のサブスクサービスは月額8万と言っていたが、もっと安いところは多い。
株式会社アドレス(ADDress)が多拠点コリビング(co-living)サービスとして、
全国各地の空き家や古民家を活用した他拠点居住シェアサービスを展開している↓
月額4万円で、一部を除いて光熱費や通信費も含んで低額の月額制で利用できる環境だ。
空き家だけでなく、古くなって利用者が減った物件や、アクセス環境が悪い物件などを有効活用するシステムで、提供者側にもメリットがあるWIN-WINな発想。
∞軒シェアハウスでは月額3万円から低額で宿泊できる国内最安級のサービスを展開している↓
「フリーアコモデーション」なら宿泊費・食費無料で夢の“月0円生活”も可能に!
宿泊施設によっては、最小限の人員で運営しているために人手が足りない所も多い。
そのような施設のお手伝いをする「フリーアコモデーション」を利用すれば、
宿泊費は無料にしてもらえる。
しかも三食付きの施設が多い。
家賃光熱費も施設代にコミコミだから、月0円生活が可能になるわけ!
やる仕事は主に
- 皿洗い
- 掃除
- 通訳
- ベッドメイキング
- チェックイン対応
- 宿直
- (その土地での)はじめてのおつかい
- イベント企画・運営
こんな感じのことをやらされる。
1日3時間程度の「労働」でOKらしいから、
それで月15万円相当(家賃光熱費食費等全ての一般的総計)が無料になるなら割の良い仕事と言えるんじゃあないだろうか?
その後は何やってても自由。
働く必要すらない。
厳密には1日3時間は働いてるけど。
でもブラック企業で朝早くから終電まで罵られながら働くことを思えばどんだけ良いか!
バックパッカーとアドレスホッパーとの違い
バックパッカーとか自転車で世界一周などに挑戦してる人も多い。
それらとアドレスホッパーとの違いは何か?
バックパッカーなどは貯金を切り崩しながら極力費用をかけずに世界各地を旅する行動で、
時には現地で仕事を見つけて資金を得たりすることもある。
アドレスホッパーは基本的に自分の力で金を稼ぎながら世界を放浪するという生き方だ。
その意味で新しい生き方と言えるだろう。
アドレスホッパーで自転車で世界一周に挑戦する人もこれから出てくるだろう。
自転車で世界一周の様子を綴ったブログや動画にはハズレが全くない。
誰のものを見ても面白いよねあれは。
アドレスホッパーの年齢層は?
アドレスホッパーの年齢層は20代と30代がほぼ全てという現状。
男女比は概ね7:3という状態だ。
要するに若くないと難しいということなのは言うまでもない。
生活が不安定で落ち着かないし、何より睡眠の質が下がりがちな30代後半以降からはかなりキツくなる生き方であることは言うまでもないだろう。
硬いベッドや共同生活の気苦労もある。
慣れない環境を転々として、寝付けないことが多ければ当然身体にもよくない。
いつでもどこでも好きなだけ眠れる20代に特化したような生き方とも言える。
ましてバックパッカーや自転車で世界一周などは尚更若さと体力が求められる。
とは言っても30代後半以降でもアドレスホッパー生活をしている人もいる。
おそらく今後は中年層のアドレスホッパーも増えると思われる。
年齢と体力や性格は個人差が様々だから、中年でもできる人はできるだろう。
車中泊生活を楽しむ中年だってたくさんいるんだから。
キャンプ好きな中年層も多いし、要は個人の気力と気持ちの若さ次第ということだ。
アドレスホッパーは市橋正太郎氏が生み出した概念
元AbemaTVの市橋正太郎氏とそのお仲間が2018年に提唱した言葉で、
まだ歴史の浅い概念だが、
既にテレビで『マツコ会議』などでも取り上げられていて割と普及してきている“パワーワード”になりつつある。
サマリーポケットの活用
サマリーポケットとはスマホで管理できるトランクルームのようなイメージ。
1箱250円で荷物を送ることができて、保管も月額250円~可能なプライベートストレージサービスだ。
アドレスホッパーは極力最小限の荷物で移動する必要があるから、
季節ものなど常時必要ではないけど時には必要なものはここに預けておくと大変助かる。
通常のトランクルームなら現地まで荷物を取りに行く必要があるが、
サマリーポケットであれば日本のどこにいても指定した場所へ荷物を届けてもらえるからだ。
さらに不要になった商品はネットオークションに出品代行までしてくれる至れり尽くせりのサービス。
サマリーポケットの詳細は↓
メチャカリの活用
女性のアドレスホッパーなどに喜ばれている「メチャカリ」というどっかで聞いたようなフレーズのサービス。
これは好きな洋服を月額5,800円~の定額制で借り放題着放題になれるサブスクサービス。
意外とかさばる洋服はアドレスホッパー活動では最小限に抑えなければいけない。
だけどオシャレも楽しみたいおしゃまな女性には大変ありがたいサービス。
もちろんアドレスホッパーしてなくても普通に使えるから、詳細は↓
アドレスホッピングは結婚していても可能か?
基本的には若くないと難しいと思われるアドレスホッピング。
若くても結婚していて子連れだと難しい側面もあると思われる。
だが、番組内では夫婦でアドレスホッピング生活を楽しんでいる人も出た。
職業はマーケティングだからネットとPCさえあれば世界中どこにいても生活はできる。
実際背景に奥田民生の名曲『さすらい』が流れていた。
「さすらおう、この世界中を」って感じ?
まだ子なし夫婦だが、子どもができても続けたいと考えているらしい。
実際海外ではそのように生活している夫婦もいるらしい。
ここで堺校長が「友達を作れない」と指摘する。
これは確かに言えることだ。
『キャプテン翼』の岬太郎は画家の父親の影響で、
1980年代であってもアドレスホッパー親子として生活していた。
彼の場合は寧ろ全国にサッカーを通じて友達ができた稀有な例だが、
現実は甘くないだろう。
まして子供がスポーツをやりたいと言い出したら、
アドレスホッピング生活をしていたらそのスポーツを上達させたりプロになるはかなり難しい。
やはり一定の地で腰を据えてじっくり練習を積まなければ上達は難しい。
岬太郎は天才的サッカーセンスがあったから世界中放浪するハメになってもJリーガーや日本代表にもなれたけど、現実はなかなか難しい。
勉強に関しても、オンライン授業などが可能になったとは言え、
住所が一定していないと参考書や書籍を手元に常に置いておけないだろう。
荷物で最もかさばって重くなるのが書籍類だ。
アドレスホッパーとしては絶対に増やせないものになる。
タブレットで電子書籍で学ぶやり方もあるが、
やっぱり限度はある。
そもそも学習机も用意できるかどうかもわからない。
そんなこんなで「子連れアドレスホッパー」の難しさを指摘してきた。
そんな子連れ狼みたいな生活はムリがあると。
だが、いろんな世界を子どもの頃に経験することで感性豊かな人間に育つ絶大なメリットもある。
これは狭い島国の狭い視野の日本の中だけで生きて大人になってしまったら絶対に得られない感覚だ。
英語圏の国をアドレスホッピングしていれば、ネイティブイングリッシュを扱えるようになるかもしれない。
様々な異文化を経験して大人になれば、国際色豊かで視野の広い人間に成長するだろう。
森富美アナウンサーも子連れアドレスホッピングができる気がしてきたと寧ろ傾倒していたほど。
現状は難しい側面も多いと思われるが、「毎日が海外留学」生活と考えることもできるのかな?
アドレスホッパーのメリット
アドレスホッパーの最大のメリットは友人がたくさんできるということだろう。
友人はある意味で金以上の財産になるから、これは本当に得難いものであると言える。
また異性との出会いの機会も多く、「苦楽を共にする」共同体験があることから恋愛意識に発展しやすいので、合コンやマッチングアプリのようなお互いの間に何も共通体験がない薄っぺらい出会いよりも恋人ができる可能性が高くなる側面は確実にある。
いろんな土地に行き新しい刺激を受けられることもメリットの1つだろう。
同じ場所で同じ物を見続けて同じ人とだけ付き合って10年20年と費やしてしまうと、人間の成長の幅が狭くなりがちだが、アドレスホッパーは多くの人から刺激や知見を受け人間的成長度が高いことも特徴と言える。
そして、フリーアコモデーションなどで出費を抑えている状態であれば、毎月の生活費を大幅に下げることができて、貯金を増やせるメリットがある。
バックパッカーや自転車世界一周旅行者などは貯金を減らす一方の旅になるが、アドレスホッパーは逆に貯金を増やしながら旅を続けることも可能である点が大きく違うわけだ。
アドレスホッパーのデメリット
アドレスホッパーの大きなデメリットはやはり「人見知りには厳しい」ということだろう。
ネットやスマホが進化すればするほど、リアルでの対人コミュニケーションが苦手な人も増えた。
多分この生活にすぐ憧れる人もそう多くはないのでは。
憧れるとすれば、それは現状の生活に不満があるケースの方が多いのかもしれない。
また、毎日のように住む場所を変えていたら慢性的な運動不足になりかねないだろう。
「宿探し」で歩いていればウォーキングはしていることになるかもしれないが。
やはり毎日決まった場所を走ったり、決まったジムでトレーニングというわけにもいかない。
寝床が合わなきゃ睡眠にも支障が出る。
相部屋に住む相手と相性が悪かったり、イビキや歯ぎしりがうるさかったら寝られない。
健康管理が大変な側面も確かにある。
賛否両論のアドレスホッピング
いつの時代も「自由」に憧れるのは人間の性だけど、
このアドレスホッピングという生き方は否定的な考えも多い。
やはり定住しないで放浪し続けるのは根無し草であるのも事実。
ただやってる人たちも一生その生活を続けるわけじゃあないだろう。
どっちかってと旅が好きで楽しみながらやってる感じに思える。
そのうち世界を股にかけての「アドレスホッピング」をする人も出てくるだろう。
既にそうしている人はもうとっくの昔からいるからね。
自転車で世界一周している人だって山ほどいるんだし。
要は同じ場所でずっと生活していたら飽きてしまうということもあるんだろう。
いろんな世界を見てみたいという気持ちもあるだろうし。
この手の行動に出る人はほぼすべて都会暮らしの人という特徴もある。
都会にいると自然とか「非日常」を求めたくなるもんだからね。
そんな意味では「山奥ニート」ともよく似てると思う。