アルバイト募集の張り紙に「男子学生求む」と記載した酒販店に見る男女雇用機会均等法の限界点

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とある酒屋さんがアルバイトの募集をしていたそうな

その張り紙には「元気で明るい男子学生」とかなりあれこれ限定した募集である

この張り紙が男女雇用機会均等法に違反していて女性差別だと指摘されている

実際法律上は明らかにこれは「違反」のケースである

とはいっても店先の張り紙の違反にまで厚労省が動くことも稀であり実質黙認状態か?

酒屋ということで重い酒瓶を運んだり積み下ろしたりという力仕事が多いんだろう

そしてそれだけの力仕事が想像される仕事に女性が応募することも稀だろう

寧ろこの店主は女性に無駄な応募をさせないための配慮だったのかもしれない

しかし男女雇用機会均等法を知らずにそのような張り紙を出したと想像される

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男女雇用機会均等法の問題点

このようなあからさまな力仕事でも「男性限定」で募集することは違反になる

男女どちらかに限定して募集することが許されるのは以下の例のみだ

・俳優やモデル業(表現の真実性が求められるケース)

・守衛・警備員等(防犯上のニーズで男性が求められるケース)

・神父・巫女(宗教上の理由で性別が制限されるケース)

・トイレや更衣室の清掃員(風紀上の問題で女性に制限されるケース)

・ホストやキャバ嬢(説明不要)

だいたいこんな感じであり、肉体労働に関しては「男性限定」はもちろん「女性限定」でもNGであるわけだ

近年はバスや電車の運転手はもちろん大型トラックも女性ドライバーが増えている

今日も女性公務員が軽トラを運転して河川敷の清掃作業をしているのを見た

工事現場に女性ガードマンはもちろん、女性の現場作業員がいることさえ珍しくなくなってきている

女性が「肉体労働」を選ぶことも少なくなくなっている時代である

ただ肉体労働に関してはどうしても男女差が出てしまうのも事実だ

女性が敢えて苦しい肉体労働の仕事を選ぶ心理はオレにはよくわからない

男だって1日で逃げ出すようなキツい肉体労働は山ほどある

オレもバイトで何度もそんなとこは経験してきた

そんな経験があるだけにそんなキツいことを女性にさせるのは可哀想に思えてしまう

だから力仕事は別に男性に限定しても良いんじゃないのかと個人的には思う

どうしても力仕事をしたいという女性がいるなら話は別だが・・・

だが女性ならアルバイトや派遣やパートに関しては寧ろ男性より圧倒的に強いはずだ

なぜそれらをすべて避けて「3K」の典型みたいな肉体労働の世界に飛び込むのか実際に話を聞いてみたいもんではあるが・・・

そもそも男女雇用均等法は厳格に守られているのか?

今回のケースでは募集形態が「女性差別だ」と指摘されている

しかし派遣とかパートの募集では圧倒的に有利なのは女性である

寧ろこの業態になると「男性差別」はかなり多いのが現状だ

派遣やパートは業態にもよるが基本的に女性が求められる職場である

企業や百貨店の受付に男性が座っている光景はほとんどない

受付はさすがに上述した男女雇用機会均等法の例外事項には該当しないだろう

別に受付が女性でなければならない理由などない

長年染みついた「受付は若く美しい女性でなければいけない」という“オヤジ脳”が未だにはびこっているわけだ

これは派遣社員ではないが銀行の窓口もほとんど女性である

ただ銀行の場合は事情がいろいろ違うから企業や百貨店の受付と同列には語れないが

受付だけでなく派遣で一般事務の仕事も表向きは男女ともに募集していても実際は女性しか採用されないケースが多くある

仕事内容もコピーやお茶汲みなど未だに前時代的なものを求められる職場が未だに多いようで、そのような仕事は女性に比べてプライドが高い傾向がある男性には任せにくいし扱いにくいから忌避されがちである

求人にも「女性が多く活躍している職場です」と暗に男性を排除する表現が横行している状況である

この「〇〇が多く活躍している職場です」という表現は男女雇用機会均等法だけでなく年齢を制限した求人を禁止した雇用対策法の「抜け道」みたいによく利用されている

20代前半までの若いスタッフが元気に活躍している職場です」みたいに暗に20代後半以上の応募を事前に牽制しているようなものとかはその典型だし、ダメ押しのように見た目が若く派手な茶髪系のいかにもバイトテロを起こしそうな風貌の若者たちを集めて全員でピースしているバイト風景写真を一緒に掲載してより強く牽制していたりね(笑)

そういえばこの酒屋の募集は男性だけでなく「学生」と実質18才~22才の年齢の世代を募集しているとも言える

もちろん30代でも40代でも80代でも学生の可能性はあるから明確に年齢を限定しているわけではないが、実質年齢を制限しているようなもんだろう

派遣といえばコールセンターの受付なんかも多いが、これも単純に通販の注文受注(住所・氏名・連絡先・注文商品の聞き取りのみ)程度のものであれば男性はほとんど採用されないようでほぼ女性の独占状態だ

コールセンターで男性が採用されるのは精神的負担が大きいクレーム処理窓口とか、面倒な対応が多く、機械やデジタル関係に苦手意識がないことが求められるテクニカルサポート系の質問対応が含まれるような職場だろう

派遣レベルだと服装にも「差別」があり、男性は染髪禁止でスーツ着用が義務付けられているのに、女性は染髪OKで私服(オフィスカジュアル)で仕事ができる

女優の石川優実さんがハイヒールの強制はやめろと厚労省に1万人を超える署名を提出するとう「 #KuToo」活動が話題であるが、派遣レベルじゃ男性は女性以上に差別を受けているのである

派遣どころか正社員でも上述した“差別”がある職場が多く、ドラマでもオフィスでのシーンを見ていると男性はスーツなのに女性は私服という光景があたりまえのように放送されているし、男性の私服勤務は余程経営者が若く新しい会社でもない限りなかなか許されないのがこの国の現状だ

ダメ押しにオレが昔体験した酷い男女の待遇差の話をしようか

日払い派遣のバイトをやったときのことだ

駅で集合して男女合計20人近くかな・・・小型のバスに乗ってとある工場に運ばれた

そこでの仕事内容が男女で違っていた

男性は重い荷物を一日中持ち運びする荷物の仕分け作業

女性は椅子に座って楽しくおしゃべりしながら簡単な検品作業

もうこんな不条理許されて良いのかとさすがに憤慨するほどの待遇差だった

仕事が終わる頃男性はみな汗まみれで疲労困憊に対し女性陣は座って簡単な検品作業をしているだけだから何も疲れた様子もなし

それで支払われた日給は男女とも全く同じ8000円である・・・

さすがにアホらしくて二度とこんなとこでバイトするかと思ったもんだ

逆に女性陣はこんなラクで美味しいバイトならまたここに来ようと思っただろう

上述した男女雇用機会均等法の例外事項にあったトイレや更衣室や風呂の清掃員に関しても「男女差」がある

女子トイレや女性更衣室や女風呂の清掃は絶対に女性清掃員しか許されないが、男子トイレや男子更衣室や男子風呂には平然と女性の清掃員が入ってくる

それも必ずしも「おばちゃん」とは限らず、普通に20代の女性がまだ客が入っている男風呂に入ってきて清掃作業を始めたりするケースもある

これだって突き詰めたら「男性差別」といえるかもしれない

男性だったら女性に裸を見られても問題ないということなのか?

これが逆だったら大問題になるのに

男性だって女性に裸を見られたくない人間は数多くいるだろうに

百貨店も受付だけでなく全ての売り場が女性のみというところもあるようだ

化粧品や下着売り場は仕方ないが全ての売り場を女性の身にするのも極端なような・・・

どっちみち雇用機会均等法も雇用対策法もかなり「ザル」なのは事実だろう

女性差別ばかり叫ばれるが、派遣レベルでは男性差別が多いのが現状ということだ

パートなんてもう「女性がやるもの」という暗黙の了解すらあるだろう

男性で「パート勤務」って見たことがないし

もちろん新卒の正社員採用になると男性が有利だったり、近年問題になった医学部の男女差別など大きな部分ではまだ男性が優遇されている現状もあるわけだから、女性ばかりが良い思いをしているというわけでは決してない

あくまで派遣やパートレベルだと女性の方が男性より有利だということである

そのような状況なんだから無理に女性がキツい肉体労働の仕事を正社員ならともかく、派遣やバイトをしなくても良いんではと思うわけで

ただ現実はキツイ仕事を選ぶ女性はやはり圧倒的少数派であり、ほとんどの女性は事務職ばかりに集中して寧ろ雇用側は困っているほどのようではあるが

とにかく・・・この国が抱えているもっと深刻な問題は山積していて、これくらいのことで騒いでいる場合でもないんだろうが、男も女も息苦しい世の中ってことなんだろう

「男女平等」ほど実現が難しいことはない

そもそも本気で「男女平等」を求めるならそれぞれの負の部分も受け入れなければならない

女性は男性のように怒鳴られ殴られという経験や長時間労働や肉体労働を受けられるのかと

逆に男性も女性のように家事や育児をしっかりこなせるのかと

どっちも難しい事じゃあないだろうか

口で簡単に言うほど「男女平等」って簡単じゃあない

そもそも男性と女性では根本的に向き不向きが全く違うんだから

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